小学生でプログラミングが必修化になったって本当?
どうしてプログラミングが必修化なの?
こんな小学生や子どもの保護者のために
「どうして小学校でプログラミングが必修化されたのか」について詳しく解説します
国のプログラミング教育に対する考え方と現状を比較して説明していくね
中学校や高校ではどうなるのかについても話すね
ラニ
くわしいプロフィール
小学生の息子と一緒にプログラミング学習をたのしむ2児のママです
プログラミング教室を7校以上体験し比較
さらにプログラミング教室を2校以上かよって比較
比べないと決めれない性格なので、各教室の情報を徹底的にしらべて比較検証しました
当サイトでは、子どもプログラミング教室のえらび方を解説しています
はじめての親子でも安心して通えるプログラミング教室のおすすめも紹介しています
いまは親子でプログラミング言語を学習中
独学では、こんな事をしています
息子の小学校でのプログラミング教育の現状を交えながら、子どもの発達についての知識を生かして記事をかいています
2020年、小学校でプログラミング教育が必修化
2020年、小学校でプログラミング教育が必修化になりました
このたびの学習指導要領改訂において、小・中・高等学校を通じてプログラミング教育を充実することとし、2020 年度から小学校においてもプログラミング教育を導入することとなりました
文部科学省ホームページより引用
必修化とは、進級などの条件として、必ず履修しないといけないように定めることだよ
必修化されたのは、これからの子ども達にとって必要な学習だと考えたから
小学校でプログラミング教育が必修化になった理由↓
- 学習指導要領改訂の時期だった
- コンピュータを理解し上手に活用していく力を身に付けることは、あらゆる活動においてコンピュータ等を活用することが求められるこれからの社会を生きていく子供たちにとって、将来どのような職業に就くとしても、極めて重要なことだと考えたから
「学習指導要領」とは、全国どこの学校でも一定の水準が保てるよう、文部科学省が定めている教育課程(カリキュラム)の基準のことです
およそ10年に1度、改訂しています
その改訂の時期をちょうど迎えたタイミングで、プログラミング教育を必修化にしようと話が進みました
プログラミング学習を通して学べる内容や身につく力が、これからの子どもたちにとって必要だと国は考えています
プログラミングを今の子どもたちが学ぶことで、子どものためにも社会のためにもなるって考えたんだね
プログラミング教育で育みたいもの3つ
子どもが社会に出るまでに、プログラミング教育で育みたいものは、大きく3つあります
❶【知識及び技能】身近な生活でコンピュータが活用されていることや、問題の解決には必要な手順があることに気付くこと
❷【思考力、判断力、表現力等】発達の段階に即して、「プログラミング的思考」 を育成すること
❸【学びに向かう力、人間性等】発達の段階に即して、コンピュータの働きを、 よりよい人生や社会づくりに生かそうとする態度を涵養すること
文部科学省ホームページより引用
今の子どもたちに、コンピュータがあることで便利な世の中になっている事に気づき、コンピュータを活用するようになってほしいと考えています
コンピュータを活用して、これからもっと、よりよい社会にしていきたいって事だね
プログラミングを学ぶと、コンピュータも使えるようになるし、働くときに必要な考え方も学べるから一石二鳥なんだね
これらを育むためには、児童がプログラミングを「体験」し、自らが意図する動きを実現するために試行錯誤することが極めて重要
文部科学省ホームページより引用
この3つのことは、実際に体験して、プログラミングに興味をもち、やってみようと思うこと
そして、うまくいかない事がでてきた時に試行錯誤することで育まれます
試行錯誤することは、粘り強い人になることにもつながるよ
小学校では、プログラミング言語を覚えることが狙いではない
小学校では、プログラミング教育が必修化されましたが、プログラミング言語を覚えることが目的ではありません
プログラミング教育を通じて、児童がおのずとプログラミング言語を覚えたり、プログラミングの技能を習得したりすることは考えられるが、それ自体をねらいとはしない
文部科学省ホームページより引用
プログラミング言語とは、コンピュータに命令するときに必要な言語ですが
小学校では、プログラミングを学ぶときに身につく思考力を育むことが大事で、スキル取得が目的ではありません
小学校では、考え方を学んでほしいだけで、実際にプログラミングできるようになることが目的ではないよ
小学校では、プログラミング的思考を育むことが特に大事
小学校の段階では、「プログラミング的思考」を育成することが主な目的です
「プログラミング的思考」は、 「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが 必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたら いいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」
文部科学省ホームページより引用
プログラミング的思考を簡単に説明すると
「目的を達成するために、効率よく順序立てて考えること」です
小学校の段階では、コンピュータに関する専門的な知識等は求められませんが、プログラムの働きやよさへの気付きや、論理的に考えていく力である「プログラミング的思考」、コンピュータ等をよりよく活用していこうとする態度等は、その後の中学校や高等学校での学びに、とりわけ情報についての科学的な理解に基づいた情報活用能力の育成につながっていくもの
文部科学省ホームページより引用
プログラミング的思考力は、将来、どのような職業につくにしても必要な力なので、小学校の段階で身につけておきたいのです
また、中学校や高校で学ぶ内容にもつながっていくと考えています
小学校の段階では、プログラミングのおかげで便利な世の中が成立することに気付いたり、プログラミング的思考力を身につけることが目的だよ
学校によって教え方がちがう
プログラミング教育では、小学校によって教え方がちがいます
今のところ、一律ではありません
息子が通う小学校では、教科書にのっているプログラミングに関するページの授業はとばされ、パソコンを実際に使用した授業も行われていません
プログラミング教育必修化から3年も経過した現在でも、学校によってかなりの差がひらいているのが現状です(2023年12月時点での話)
プログラミング教室で使用する本格的な教材を採用し、熱心に教えてくれる小学校もあれば
ほとんど学習しないという小学校もあり、教えるレベルも教える内容も小学校でバラバラです
小学校できちんと教育されているか国が把握するために、プログラミングが学力テストに出てきたりするよ
プログラミングの授業をした記憶がないのに、学力テストに出たのはびっくりしたよ
使う教材がちがう、パソコンを使わない学校もある
プログラミング教育では、小学校によって使用する教材がちがいます
使用する教材については、このように書かれています↓
複数の言語や教材の中から、それぞれの授業においてプログラミ ングを取り入れるねらい、学習内容や学習活動、児童の発達の段階等に応じて、適切なものを選択し活用することが望まれます。児童の発達の段階や学習経験を踏まえて、児童の負担にならない範囲で、学習内容等に応じて使用する言語を変更することも考えられます。
文部科学省ホームページより引用
発達段階に応じて使う教材や使用するプログラミング言語を変更したり
プログラミングに強い興味・関心を示す児童については、プロが扱うようなテキストプログラミング言語を活用してもよい事になっています
教科書にのっているのも、ビジュアルプログラミング言語です
プログラミング言語については、こちらの記事で詳しく説明しています↓
また、パソコンを使用せずプログラミング教育をする小学校もあります
学年にあわせてパソコンを使用する場合と使用しない場合もあります
学習指導要領では児童がプログラミングを体験することを求めており、プログラミング教育全体において児童がコンピュータをほとんど用いないということは望まし くないことに留意する必要があります。コンピュータを用いずに「プログラ ミング的思考」を育成する指導を行う場合には、児童の発達の段階を考慮し ながらカリキュラム・マネジメントを行うことで児童がコンピュータを活用しながら行う学習と適切に関連させて実施するなどの工夫が望まれます。
文部科学省ホームページより引用
ただ、プログラミング教育は、デジタルに慣れることも教育のねらいなので、プログラミング教育をする上で、コンピュータを活用することが望ましいと考えられています
息子の小学校では、パワーポイントやワードは習いますが、パソコンを使ってのプログラミング教育はまだ実施されていません
プログラミング教育は、これから少しずつ小学校に浸透していくんじゃないかな…
小学校、中学校、高校それぞれの段階で育みたいもの
プログラミング教育は、小学校だけでなく、中学校、高校と続きます
授業の科目名は、段階によって変わっていきます
プログラムを作成する上でのアルゴリズム(問題を解決する手順を表したもの)の考え方やその表現の仕方、コンピュータやネットワークの仕組み、 コンピュータを用いた問題の発見・解決のための知識及び技能等については、中学校や高等学校の各教科等で学習しますので、小学校段階では、こうしたことへの「気付き」が重要です。なお、有識者会議「議論の取りまとめ」 では、プログラミング教育で育む知識及び技能について、小・中・高の学校段階に応じて、次のように示されています
参考 有識者会議「議論の取りまとめ」(抜粋)
文部科学省ホームページより引用
(小)身近な生活でコンピュータが活用されていることや、問題の解決には必要な手順があることに気付くこと
(中)社会におけるコンピュータの役割や影響を理解するとともに、簡単なプログラムを作成できるようにすること
(高)コンピュータの働きを科学的に理解するとともに、実際の問題解決にコンピュータを活用できるようにすること
小学校では、プログラミング的思考を学ぶこと
中学校では、実際にプログラミングに必要なプログラムをつくれるようになること
高校では、実際に活用できるようになることを目的としています
プログラミング教育は、小学校だけで終わるわけじゃないよ
プログラミングというより「情報」全般について学ぶことが増えていくよ。現状では、専門の知識をもった先生が少ないことが問題になっているよ
ぼくは、習い事で教えてもらったから、簡単なプログラムはつくれるよ
国立大学入試にも出題される
2025年1月の大学入学共通テストから教科「情報」の出題が、すべての国立大学で始まります
国立大学入学後にも、2025年以降にAI教育が必修化されます
また、大規模な共通テストでは今後
パソコンを用いておこなわれる試験「CBT(Computer-based Testing)」を活用しようとする方向で進んでいます(2025年は見送りの見通し)
※従来行われてきた紙と鉛筆による試験は、「PBT(Paper-based Testing)」という
参考:新学習指導要領に対応した令和6年度に実施する大学入学共通テストの出題教科・科目について(文部科学省ホームページ)
大学では、国立大学から順番にプログラミングの知識も含む情報を導入していくんだね
テストをパソコンで受けれるように、これから以降していきたいんだね
必修化されたからといって、プログラミング教室に通う必要はない
プログラミング教室にも通った方がいいのかな?
必修化されたから、必ず通わないといけないわけではないよ
プログラミングが小学校で必修化されたからと言って「必ずプログラミング教室の習いごとに通わないといけない」というわけではありません
保護者は、特に何もする必要はありません
必修化されたからといって、親がしないといけない事はないから安心してね
学校によってレベルの差が大きい
プログラミング教育を普及させるにあたって、専門的な知識をもった教師が少ないことが問題になっています
小学校では、先生がプログラミングについて研修をうけたり自ら勉強しながら、子どもたちに教えることになります
小学校全体の意識に大きく左右されるので、学校によってレベルの差がでてしまいます
小学校でのプログラミング教育の現状がよくわかる動画です↓
全国の学校にプログラミング教育が正しく浸透するのは、もう少し先になるんじゃないかな…。動画にある通信速度の問題は、Wi-Fiの環境を整える予算を学校が充てるかによる。だから、学校によって設備や環境のちがいが生まれるみたい
自分の通っている小学校と他の小学校を比べた時に、学ぶ頻度や教材が全然ちがうから、学校によって差があるなって思う。プログラミング的思考は、何度も試行錯誤を繰り返すことでやっと身に付くもの。だから、ちょっとやっただけだと全然身に付かないよ
現状は、小学校の先生が教えたり、外部の企業などから講師を招いて特別授業として教えています
電気、図形、音楽、ゲーム、ロボットなど学ぶ内容は色々です
- 教育版ロボットを使用し、車をはしらせる
- 教育版マイクラをつかって四角形をかいてみる
- 教育版LEGOを使って電気の有効利用について考える
- Scratchを使って曲をつくる
- ViscuitやScratchでゲームをつくる
教材は、プログラミング用ソフトや教育版ロボットを使います
Scratch、ScratchJr、Viscuit、アーテックロボ、教育版レゴ、Hour of Code、mBot、ペッパー・ロボブロックス、mesh、アルゴロジック、えんぴつプログラマー、オクリンク、ソヴィーゴ、KOOV、Sota、LOVOT、PETS、信号機キットなど…参考:文部科学省HP
中には、コンピュータを使わずに教えることもあります
「コンピュータサイエンス(CS)アンプラグド」という学習法です
カードなどを用いたゲームやグループ活動を通して、コンピュータの基本的なしくみを学びます
プログラミング教室に通う子が増えている
プログラミング教育が必修化されてから、プログラミング教室に習い事として通う子がふえています
習いごとの人気ランキングで上位に入るくらいプログラミングの人気は上昇しています
習いごとは、子どもの将来のためや、したいことを見つけるために始めるので
プログラミングも習っておいた方が将来のためになると考える保護者がふえているという事です
パソコンを使えるようになったり、簡単なプログラミングのしくみを知ることは、どんな職業に就くにしても必要だとわたしも思いますし、国も思っています
ぼくは、小学校でほとんど教えてもらえないから、プログラミング教室での学習が最初、新鮮に感じたよ
できるようになる事がたくさんあるしね
プログラミング教室の体験だけでもおすすめ
プログラミング教室の体験だけでも、息子はとても成長しました
実際に習わなくても、体験を受けることで刺激をもらえ、プログラミングとはどういうものかパソコンやロボットをつかった実践で学ぶことができます
今の子どもたちは、コンピュータと共に生きていかなければなりません
デジタル化が進む中で将来、パソコンが使えない…、プログラミングが何かわからない…
という事は、生きづらくなったり働くときに困ることが増えることに繋がります
自分の子どもが将来困らないためにも、プログラミング教室の体験だけでも受けておくことを個人的にはおすすめします
プログラミング教室の体験は、世の中には、プログラミングでできているものが沢山あることや、しくみに興味をもつきっかけになるよ
ぼくは、プログラミング体験のあと「信号機もプログラミングでできてるのかも!?」って気になったよ
なんでもそうだけど、学んだことを自分の生活と紐付けることができてやっと学習したことを活かせるんだよ
プログラミング教室の体験だけでもこんなに楽しくて、こんなに出来るようなることがある!という事がわかる記事です↓
まとめ:プログラミングは、あそびの延長で関わろう
プログラミングを学ぼう!としなくてもいいんです
プログラミングは、あそぶ中で自然と学べる学習ツールです
「夢中になってロボットをつくっている間に、しくみを覚えてた」
「ふざけたゲームを友達にみせたくて必死でつくっている間に、ゲームオーバーやタイマー機能をつくれるようになっていた」
このように、あそぶ事が学ぶことにつながるのが、プログラミング学習です
気合いなんて入れないで、とことん楽しいと思ったものを追求しましょう